技術屋カツヒサの徒然日記

電子回路系エンジニアが、気になったことを何となく書いてます

ゆうパックで電話機を送るだけなのに、電池を内蔵していたせいで色々苦労した話

先日、Amazonで実家用に電話機を購入しました。
実家に電話するたびに母→父と順番に長電話に付き合わされて大変なので、2人同時に話せるように、1mくらいの距離からハンズフリーで会話できるものが欲しくて探していたのですが、価格コムのクチコミ情報とかで探し当てることができました。
ちなみに私はPanasonic製の電話を使っていたので何となく同じメーカーで探していたのですが、このメーカーでは全く無いのにメーカーを変えたらすぐ見つかりました

www.amazon.co.jpそれで、この電話を郵便局からゆうパックで送ろうとしてトラブル発生です。
郵便局員に箱と伝票を渡して、日数と金額を確認します。

カツ:明後日の午前に着きますよね?
局員:大丈夫です。中身は電話機ですか?
カツ:はい、そうです。
局員:バッテリーは入ってませんよね?
カツ:え?
局員:バッテリーは航空便に乗せられないので日数がかかるんです。
カツ:親子電話ですからバッテリーくらい入ってると思いますが。

そう言うと、局員さんはマニュアルらしきファイルを5冊ほど出してきました。うわっ、面倒くせーと思ったのは内緒ですが、多分局員さんも同じことを考えていたでしょうね(笑)。

どうやら航空便不可のものと、ステッカーを貼れば乗せられるものがあるようです。でも包装基準とか聞かれても、その規則も初耳なのに分かるはずありません。


正確には「リチウムを含む電池」が対象になっていて、発火性が高いので防火対策をしてから飛行機に載せるみたいです。スマホやパソコンに使っているリチウムイオン電池はもちろん、時計のボタン電池なんかも対象になります
私は知りませんでしたが、クロネコヤマトの宅急便とかも専用ケースに入れて対応してくれているそうです


それで、これが問題のステッカーです。

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種類と、包装基準と、連絡先電話番号を書きます。
種類は「リチウムイオン電池」か「リチウム金属電池」の2択です。リチウムイオンバッテリーとリチウムポリマーバッテリーは、ひとまとめで「リチウムイオン電池」になります。それ以外のリチウム電池(充電できない電池全般)は「リチウム金属電池」になります。

その2択の中で、細かく包装基準が分かれていて基準番号がついています


リチウムイオン電池の場合】

  1. 電池単体(基準=965)
    空輸不可
  2. 電池と機器を同梱(基準=966)
    電池1個あたり20Wh(≒5400mAh)を超えると空輸不可。
    複数個をパックした組電池は、合計100Whを超えると空輸不可。
  3. 電池が機器に内蔵(基準=967)
    空輸不可の条件は2番目と同じ。
    ただし例外としてボタン電池の場合は、ゆうパックラベルの品名欄に「腕時計(リチウムボタン電池)」などと書けばラベル貼り付け不要で空輸可能。

【リチウム金属電池の場合】

  1. 電池単体(基準=968)
    空輸不可
  2. 電池と機器を同梱(基準=969)
    電池1個あたりリチウム量1g(≒3000mAh)を超えると空輸不可。
    複数個をパックした組電池は、合計2gを超えると空輸不可。
  3. 電池を機器に内蔵(基準=970)
    空輸不可の条件は2番目と同じ。
    ただし例外としてボタン電池の場合は、ゆうパックラベルの品名欄に「腕時計(リチウムボタン電池)」などと書けばラベル貼り付け不要で空輸可能。

ということです。

正確なルールは、下に日本郵便のリンクを乗せておいたので、必要なら見てください。
郵便局員によっては、規則を全く理解していなくて「電池=全て送れない」とか言い出す人もいるそうですが、リンク先の別紙1を見せてあげると沈黙するでしょう。

私に対応してくれた局員さんは親切に色々調べてくれましたが、「ちゃんと書かないとX線検査で引っかかってバレますから」とか言ってました。
いや、それでバレるなら手荷物チェックでノートPCとか取り出す必要ないんじゃないか?とか、アルカリ電池やマンガン電池は対象外なんだから区別つかないんじゃ?とか思ったのは些細なことです。

www.post.japanpost.jpあと大事なことですが、空輸できなくても陸送はできるので、ゆうパックが使えないわけではないということは覚えておきましょう。ただし、距離によっては日数がかかることになります。

 

というわけで、今回は唐突な豆知識でした。
今日はこれまでとします。