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技術屋カツヒサの徒然日記

電子回路系エンジニアが、気になったことを何となく書いてます

18650型リチウムイオン電池の充放電回路(3)

バッテリー 充電器 スマートフォン

前回、中国製のリチウムイオン電池充放電基板について、いろいろ調べて検討しました。とりあえず型番も何も無いと呼びにくいので、「中華充電回路」と呼ぶことにします。

「18650型リチウムイオン電池の充放電回路」そのものは、中華充電回路を使えばほぼ完成ですので、これを以前制作した「超低速スマホ充電器」に組み込んでいこうと思います。おおざっぱな回路構成は以下のようになります。

 

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昇圧型DC-DCコンバータ以降が、以前制作したスマホ充電回路部分です秋月電子から購入した定電流-定電圧充電回路キットは、出力電圧よりも結構高い電圧を入力する必要があったため、現状では9.5Vくらいまで昇圧してから入力しています。

私の希望としては、リチウムイオン電池スマホを同時に充電できるようにしたいです。ですがスマホの充電電流まで中華充電回路を通してしまうと、中華充電回路の充電能力(1A)がスマホ用に消費されてしまい、リチウムイオン電池の充電が遅くなります

対策としてショットキーバリアダイオードを追加しました。USBコネクタから5Vが入力されている間は、コネクタから直接スマホ充電回路に電源を供給することにします。中華充電回路の出力にもダイオードがあるのは、逆流防止用です。なお、中華充電回路のマイナス端子は入出力が直結していることを(テスターで)確認済みですので、マイナス側はダイオード不要です。

リチウムイオン電池からスマホを充電する動作モードでは、中華充電回路の出力にあるダイオードは無駄な電力消費要因になり、電池の持ちが悪くなります
無駄になる電力は(順方向電圧Vf✕電流)ですので、Vf電圧が小さいダイオードを使うと効率が上がります。今回は秋月電子で売っていたVf=0.34V(@3A)のショットキーバリアダイオードSBM1045VSSを使用します。

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次にリチウムイオン電池の過放電保護ですが、中華充電回路に載っている保護ICは2.4Vまで放電しないと遮断してくれません。Panasonic製NCR18650Bリチウムイオン電池のデータシートでは2.5Vが放電曲線の下限ですので、できれば2.5V以上の電圧で保護したいところです。
ということで、中華充電回路のマイナス出力配線にNch型のMOS-FET(FKI10531)スイッチを挿入します。中華充電回路の出力電圧を100kΩの半固定抵抗VRで分圧し、一定電圧以下になったらMOS-FETスイッチで遮断されるようにします
特性曲線では、3Vくらいから下は急速に電圧が落ち込むだけですので、とりあえず電池電圧が3V以下になったら遮断されるようにVRを調整します。

なお部品の選定基準ですが、MOSFETはON抵抗が十分に小さい(=電力消費が少ない)ことと、電池の保護電圧よりも低い電圧でON/OFF制御できることです。今回選んだMOSFETはゲート電圧Vgsが2V以下で遮断されるもので、ON抵抗も54.5mΩと十分に小さいものです。
半固定抵抗VRについては、多回転型で微小な調整がやりやすいことと、消費電力が十分に小さくなる程度に大きい抵抗値であることを基準にしています。過放電保護用のMOSFETが遮断されても、VRだけは電流が流れ続けて電池を放電させ続けます。遮断電圧3Vで100kΩの抵抗があれば、遮断時の放電電流も30uA程度となるので十分小さいだろうと判断しました

昇圧型DC-DCコンバータ(700円)や定電流-定電圧 充電回路(1000円)については過去記事のスマホ充電器と同じものでも構わないのですが、どちらも無駄に高価で大きいので改良を加えたいところです。

とはいえ、スマホ充電回路の改良まで進めると「18650型リチウムイオン電池の充放電回路」というタイトルは「看板に偽りあり」という感じがします

というわけで今回はここまでとします。
このさき、別のタイトル「バッテリ内蔵型、スマホ充電器(改)の制作」で続きを書いていきますのでよろしくお願いします。

なお、参考までに使用部品のリンクを載せておきます。

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秋月電子購入品]

 ーーー 以下、使用中止予定 ーーー

 

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